2007年3月4日日曜日

タクシーより電車

先週の水曜日、約束に遅れて速く移動しようとトーマスがタクシーに乗りました。道のりは山手線神田駅から五反田駅までの7駅でした。距離は近いからタクシーの方が速くいけると思ったら、その結果は・・・

時間運賃
タクシー30分強3700円
もし電車に乗ったら19分160円

になりました。3700円ほど費やしたことは痛かった。それにもっと悔しいのは電車に乗ったほうが速く到着しちゃうこと!トーマスの育った故郷は 電車がそれほど発達しないから、急ぎの時人はきっとタクシーに乗ります。でも東京ならやはり駅まではタクシー、残りは電車で行くのは正解ですね。教訓を学 びました、ちょっと高かったけど・・

2007年2月24日土曜日

上海にいる友達

中国(韓国も一緒)では、旧正月を正月より重視し、一番大きな祝日としている。毎年のこの時期数え切れない大都市に出た人が汽車や飛行機に乗って故郷に帰り、家族と一緒に新しい年の始まる事を祝う。トーマスもこのたび上海に行ってきた。

スケジュールがきつかったから観光は殆ど出来なかった。でもたくさんの友達と会えてとてもうれしかった。自分が日本でうろうろしている間、彼たちもうずいぶん偉くなった気がする。

Hさん、韓国人。上海に留学に来たときに知り合い、仲良くなった。トーマスより4歳の兄。最初の頃は中国語殆ど出来かったから、仕方なくコミュニケーションは簡単な英語でやったが、今やずいぶん正しくうまい中国語を操る。上海で自分の会社を立ち上げ、浄水器部品の輸出入を取り扱っていて、韓国産浄水器のショップも運営している。

Kさん、トーマスの大学のクラスメート、女性。でかいオンラインショップ(ホームページ)のオーナー。1年前見事な勇気で大学院生の学位取るの止めて、ショップの経営に専念した。今仕事以外ではフランス語の勉強に取り込んでいて、2年後フランスのビジネススクールを留学しようとしている。

Eさん、大学一年のクラスメート、Kさんのパートナー、女性。大学二年の時中退し(実際トーマスの大学は中国で東大早慶位でもあったが・・)、一人でイギリスに行ってコンピュータを学んだ。昨年学位を取得しロンドンのIT会社に就職。英語と韓国語堪能、Kさんと協力して会社を経営した。今回はちょうど上海にいたから会うことができた。そして美味しいシャンパンも招待してくれた。

Jさん、大学のクラスメート、ライバルでもあった。誇れる技術を持って、業界の動きにも詳しい男。今年大学院を卒業予定。学生ながらビジネスもこなしていて、GoogleやMicrosoftなどの大手会社で実習したときも大活躍だったという。

トーマスはこんな優れた友達がいるのは誇る。だって自分も頑張ろう!

2007年1月26日金曜日

技術者は英語を学ぶべき

ずっと前から検討したいネタだった。

トーマスの職業はIT技術者、コンピュータ情報系の仕事。うちの会社は技術者派遣を主に行うので、東京に来て以来もう三社の四つチームに入って働く経験があった。その中一番気になったのは、それらの会社の技術者は英語ができないこと、他の会社また業界の状況はどうなるかわからない。ただこれで日本人のIT業者が英語力を欠くことが印象付けられた。

東京はかなり国際的な都市で、電車の中、街の中、ホームセンタなどのいたるところに外人(白人、黒人。トーマスが中国人から目立たない^_^)がしばしば見える。東京の人も英語に熱心し、切々英会話のスクールに通う人が沢山いるらしい。大抵の日本人も、基本的コミュニケーションレベルの英語が身についているのだろう。うちの近くのコミュニティセンターで国際交流の行事も時々ある。近所に住む外人と日本人が集まって盛り上がることができる。英語ペラペラの日本人はよく現れたので最初はちょっぴり驚いた。実際日本人の英語力は想像より強いなぁとか思っていた。

確かに、英語で正しく流暢に自己表現できるのはカッコいい。カッコよく見えるために英語の勉強に頑張る人も少なくないだろう。しかしトーマスが言いたいのは、英語は会話をこなすための道具だけでなく、更に情報交換の道具でもある。国際化が深化した現在では、生物、医学、環境、コンピュータなど様々な分野において最新の文献はいつも英語が圧倒的である。英語を母国語としない国も研究成果を英語で発表したりする。事実上の共通語となっている英語が分からなければ、学界や業界の潮流が把握しにくくなり、結局個人や企業の競争力を落とすものだと、トーマスが強く信じている。

でもIT業界ではこういう事情がある。まず技術上役に立てそうな良書は海外のものが多く、それが日本人にとって難しいから、日本の出版業者はそれを殆どすべて日本語に翻訳して売っている。一定の技術に関しては何でもかんでも書店でやさしく書いた日本語の図書が見つかる。従って日本の技術者には英語を読める能力なんて必要されなくなった。トーマスが育った中国では、技術書は質も量も日本に遥かに劣る。機械翻訳よりできて原著より一層読みづらい本すらいっぱいある(これはひどい!)。という点で日本人は日本語に大きな恵みを享受しているのだろう。しかも実際そIT技術に限らず、あらゆる分野でも成立。

しかし見方を変えると、日本語との壁に阻まれるとも言えるだろう。「日本語を理解すれば日本語の本を読む方が速い」とか、「苦労しなくても任務をやり遂げる」とか、きっと考える人がたくさんいる。確か問題解決には日本語が速いかもしれないけど、日本語ですべての問題が解決できるわけではない。例として、業界で広く扱われるシステムは殆ど欧米からやってきた製品なので、故障時のエラーメッセージが全て日本語である保障はない。やはりあの時ネットに載っている無数の英語情報が心強い見方になるだろう。勿論英語下手でも9割のケースが解決できるとの主張が聞こえそうだが、残りの1割をやれるかどうかは正に人に差をつけるポイントだ。加えて、最新の文献を日本語化するには多少の時間差がある。競争の激しいマーケットでライバルを凌ぐ決め手はそこにあるかもしれない。

トーマスの出た大学部では専門科に用いる教科書はMIT(マサチューセッツ工科大学)と一緒で、一つの学期は厚くてでかい教科書を何冊読み切らなければならなかった。英語の本なので読むのはずいぶん苦しかった。当時中途半端な英語力しか持たなかった私たちにとってあまりに無理すぎて、読むのを止めて訳本を買ったクラスメートもいた。ところで試験は中国語で回答してもかまわないので中国語の教材を使うのは全然いい。でもその時のトーマスは無神経に英語版を読もうとしていた。その陰で卒業さえできなくなるところだった。

と言えども、あの頃の勉強は大した価値はあったのだ。まずは英文を読む能力の整備はトーマスにとって大切な宝だ。1時間10ページを読破しなければ間に合わないという環境で培った速読力に恵まれ、英語の技術文書を母国語にも劣らない速さで読めている。英語文献へのなじみも、この間GRE試験に興味が湧いてコンピュータ科の問題集を見たところ何の違和感もなかったのは、アメリカの大学生と同じ教材を読んだからだろう。

少し的を外れた感じ。要するに、技術上達が目標であれば、英語力をまず身につけなければならない。まあ上達したくない方はのんびりと、生活を楽しんでいればいいという話なんだけど。

2007年1月22日月曜日

上海カニの話

トーマスは上海出身から、日本の方と話し合う時よく上海カニのことを聞かれる。上海という名をつけられたカニはいったい何物なのか、本日ご紹介するつもりでございます。勿論専門家の視点ではなく、20年の上海生活をかけて溜まってきた経験に基づいたトーマスの個人的な認識だけである。

さて、上海カニ(英名:Chinese Mitten Crab)は「中国モクズガニ」としても業界で知られている。名前の通り日本で生息するモクズガニの近縁種で、生物分類法によれば界門鋼目科属までは共通(モクズガニ属)で、ただ種が違う。味も勿論違うよね。中国でも三つか四つの近縁種があるという。その中に「本場の上海カニ」と思われるのは上海近くの(ただし上海ではない)河川に生息する種である。

産地として蘇州市の陽澄湖(ヤンチェン湖)が一番有名。そこに育てたカニはサイズが大きく肉に上品な甘みを持つと評価されている。それを求める人の数に対して養殖量非常に少ないため、高級食材とされ、値段が高騰している。しかもお金持ちや大物にしか食べれない物で、市販の陽澄湖カニは殆ど偽者に決まっている。前勤めた会社のお陰で、トーマスは一度食べたことがある。年末の贈り物として会社が産地直販業者から購入したものだった。本場の陽澄湖産かどうかは分からないけどあれはすごい美味しかった。

陽澄湖産のカニはあまりに贅沢なので市場では上海近郊の川で養殖したカニがよく売れている。うちでもよく買って食べる肴だった。上海カニの旬は「九月のメスと十月のオス」と言われ、それは旧暦(太陰暦)で記するから1ヶ月ずらして現代の暦法に換算すると「十月のメスが美味しくて十一月のオスが美味しくなる」と言うのだ。何故ならこの時期は上海カニの繁殖期であるからカニの内子と味噌は一番濃厚であるからだと思われる。でも実際十二月の下旬になってもカニはまだ沢山売られている。品質は大きく変わらないので、その時期の観光客にとっても一度口にする甲斐があるだろうと思う。

日本ではカニを主に鍋にして食べるが、上海カニは鍋に合わない。上海で流行る食べ方は蒸しにして、三杯酢のような合わせ酢をつけて食べるのだ。ネットで検索してみれば蒸すのほかボイルにする調理法もあるみたいが、蒸すのほうが勝ると思う。細菌や微生物を殺すにはスチームがもっと効果的である上、お湯に浸ったら味が損失することもあるからだ。うちではカニをちゃんと洗ってから縛ったまま20分位蒸し、酢と砂糖を混ぜて作ったたれをつけて美味しく食べる。家庭によってたれに醤油を加える人も結構いると思うが、それはカニ自体が美味しいからどうやって食べても美味しいだろう。

「初めてですがどの部位から食べたらいいでしょうか?」と思われる方も沢山いらっしゃると思う。それもネットで検索すれば、かなり詳しく写真つきの文が出てくるから、ここでくどく説明するつもりはございません。ただ個人的な経験でいくつのアドバイスをした。その一、味噌と内子は冷めちゃったら味が落ちるので熱いうち食べるといい。同じ理由で食べようとするカニは一度に全部出すより1個ずつ取って残りを鍋の中に保温させた方がお勧め。そして初心の方は焦らずにゆっくり食べると一層味を味わえる。急ぐと口を傷つける恐れもあるのだ。

漢方医学によると、カニは人体を冷やす作用があって、食べ過ぎると体に良くない。エラはなおかつだから食べられないで、見た目もまずそうだから食べたい人はいないだろうと。そして食べる際に体を温める効果のある生姜(普通は細かく切った)も一緒に食べたほうが良いという。漢方医学とはほぼ経験論なので決してそうしなければならないわけではないが、郷に入っては郷に従うのはやはり上策かな、と日本に滞在しているトーマスは時々思う。それより上海カニの胃はとてもとても汚いから絶対食べないように。ちょっと大げさになってくるかもしれないが、カニの胃を見つけて取り除くのはちょっと紛らわしいので、初めての方は経験者に教えてもらう方がいいかなと。

余談だが、何年前に養殖業者は上海カニの生産量を増やすため廉価の近縁種を一緒に養殖したことにより、自然状態でこれらのカニが交雑し、元の良種の上海カニは結果的なくなったという悲しい事態になっていたのだ。カニは交配してからすぐ死ぬので、一旦交雑したら元の良種には戻れない。ある生態研究では100個の上海カニの中に良種と見られるのはただ四個しかいないとの結論が出た。「上海のカニは前の味ではない」という評判が最近沢山出てきたのは、悪徳業者のこの愚かな行為の代価と言えるのだ!同様に、日本のモクズガニも上海カニの近縁種なので野生状態の交雑は可能。生態圏を撹乱して生物多様性を損なう危険があるので、日本政府に「特定外来生物」とされて、生体輸入または養殖を禁止されたようだ。

文を書きながら上海カニの味が懐かしくなってくる。上海カニの色々な調理法も紹介したかったが、それを今度にして、今日は一応ここまで。コンビニ行ってカニクリームコロッケを買ってくる。

2007年1月17日水曜日

日本語ブログの開設について

十ヶ月前、家族を離れたった一人で東京に来たトーマス。上海で20年あまり住んでいて、初めて海外に行くと言うが、自分の力で社会を生きるのは、これは過去に例の無いことである。

最初日本に来ると決めたのは、知り合いの中に、ネーティブの中国人にも負けないほど中国語のうまい日本人の方がいるのだ。彼は、北京で何年間住んでいたのだった。学習の年数ではトーマスよりずいぶん長くないけど、身についた言語力はトーマスが遥かに及ばないほどだった。その時本格的に日本語を学ぶには日本に行くしかないことを分かった。しばらくして勤めていた会社を辞め、技術者のビザを取って日本にやって来た。

が、来るだけで語学力が上達するものではない。十ヶ月間を経った今、勉強は一日も休まなかったが、日本語は来た時に比べ殆ど上がらなかった。その原因は何故かと考えれば、自分の勉強には受動的な要素があまりに多くて、能動的に言語を使うことはごく少なかったからだ。

日本に住んでいるこの間は、日本の方から中国の色んなことを聞かれたことがある。その中に自分が知ってるけど上手く日本語で説明できなかったことは少なくなかった。それらの話題をこれから主題としてどんどん日本語の文を書いて練習しようと思いつつ、日本語のブログを開いた。長く続ければいいけど、会社の仕事も忙しいから途中で止めなければならないこともあるだろう。

最初の投稿で1時間もかかった。やはり練習に欠けているのかな。